人の器
5年前にパートナー企業の自分の担当者だった娘が夢に出て来た、得した気分。
その娘は容姿も可愛らしいのだが聡明で誠実で優秀な方だった。御飯にお誘いした事もあるがこちらが妻帯者なので2人では駄目よと、ならば自分の嫁さん同伴するのでとお願いして楽しい夜御飯が実現した位素敵な方。
そのパートナー企業には別の男の担当者もいて彼とはよく酒を飲んだ、いつか彼もその娘の事が好きだと打ち明けられた。
彼は実直でいい奴だが彼女いない歴30年、彼女は当時たまたま彼氏がいない事を自分は知っていたので直ぐにアプローチした方が良いとアドバイスした。確率の低い掛けもしれないが失う物はないでしょうよと。
半年後、彼はベンチャー企業に転職し、更に半年後に彼女はパートナー企業を退職するのだと挨拶に来た。
寿退社だ。彼と彼女は結婚したのだ。
喜ばしい気持ちと羨ましい気持ちと複雑であった、我ながら器の小さな男よ。